2024年3月19日に日銀政策金利決定会合で遂にマイナス金利解除となり、昨年から多くの金融アナリストが予想した円高が、まったく逆方向の更なる円安となりました。現在はドル円151.4円程です。見事に肩透かしを食う状況となりましたが、植田総裁の華麗なる金利裁きで円安に抑えつつマイナス金利解除となった訳です。一方2日後にスイス国立銀行は予想に反して3カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値を1.75%から1.5%に引き下げました。強烈なフラン高で2020年2月でスイスフラン円110円前後そして2024年2月は170円前後程と僅か4年で55%もフラン円は高騰しています。円の弱さもありますが、最強アメリカドルと比較してもフランUSドルで2年間で10%は上げてます。そこでスイス機械産業や時計産業もフラン高による逆風は強く、今回はスイス中銀にフラン高対策も進めるべきと主張していました。それもあっての事かインフレ抑制がうまくいったのか先進国では最近のインフレ期では初めて利下げを行いました。発表と同時にフランは2円程下落となります。
そして同じ週に日経新聞電子版で「今年初め、スイスの高級腕時計メーカー、ロレックスがこれまで何年もやらなかったことを行った。値上げを見送ったのだ」と今一つ意味の分からない記事がでていますが、どこの国の定価の話かわかりませんが、スイスも英国も値上げしてます。ただスイス本国では幾分かは値上げ幅は少なく4%程と言われております。
いずれにせよスイスフラン高やコスト上昇による高騰が今までのようなスピードではなく幾分抑制されると予想します。またスイス国立銀行の利下げは今後スイス時計の価格には影響は大きいので注視したおきたいところ。今後のロレックスの値上げはスイスフランとインフレと経済状況次第かと思われます。