2024年も多くのスイス製時計ブランドのロレックス、オメガ、オーデマピゲ、ブライトリングタグホイヤーなどほとんどのブランド国内定価を値上げしました。2023年および2024年は年に2回以上断続的な値上げが行われました。要因としては世界的なインフレの高止まり、ロレックスなどの投機的な購入による相場高騰、生産コストの上昇はサプライチェーンと金価格の高騰の問題、そして何よりもスイスフランの対円に対しての上昇が過去稀にみる上昇してきたのが一番の要因と思われます。2012年11月スイスフラン対円で92円程 2018年11月118円程 2024年7月は過去最高に180円も記録しました。コロナ前からの現在の推移をみても30%以上は上がっているわけですから国内の定価の断続的な値上げも致し方ないと思われます。ただこの断続的値上げもそろそろ収まるのではないかと期待しています。理由としては日本国の金融政策の正常化つまり日銀により小幅であるが利上げ、海外アメリカのおよびECBの利下げにより日本円の円安の終息、インフレの鈍化、そして何よりスイス高級時計の主要市場の一つ中国の景気後退が一番大きいと考えられます。ロレックス オーデマピゲ パテックフィリップのビッグ3は値上げしても販売に影響はないがその他のブランドは現状でも苦戦していると株価などみても間違いなく、スイスフランの高止まりが追い打ちをかけてスイス政府は時計生産に関わる従業員を休業させて補助金をだしたり、スイス政策金利もマイナス金利も検討などフラ高を憂慮しています。
様々な要因を鑑みると今後のスイス高級ブランドの国内定価も以前のように年2回の値上げは収まると予想されます。ただ依然として円安が以前ような120円程に戻るのは考えられないし、余程の景気後退が来ない限りは値下げは確実にないので現在の価格はしばらく続くと思われます。